英彦山上部にトイレ建設を求める動きⅣ

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「中岳山頂広場の休憩所約半分をトイレに改築する」ということでトイレ建設の場所は決定され、「英彦山のトイレを考える協議会(以下、「考える会」)の関心は、トイレメーカー、機種等の選定に向けられました。 休憩所の壁ひとつ隔てた所にトイレを設置することから、バイオトイレとして最高の性能を有する機種、特に臭いがないトイレを強く希望していました。県が発注する事業は、入札、落札という複数の企業が参加するシステムが採用されており、結果として田川市の某コンサルタント会社が落札しました。 6月~8月にかけて、神宮宮司、考える会メンバーは、県、町を再三訪問。また、コンサルタント会社にも訪問し、先に述べたような最高性能のバイオトイレ設置、さらにトラブル発生時、即対応出来るメーカーであること等を強く要望してきました。 ただ、落札したコンサルタント会社はバイオトイレの設計図を引くことができず、大分県のバイオトイレメーカー(久住分かれのトイレ設置をしたメーカー)へ設計を依頼しています。このような推移で事が進んでいけば、「考える会」が強く要求していた最高性能のトイレ設置には遠く及ばないのではないかと心配です。 去る9月4日、「考える会」主催で、英彦山のトイレ建設に向けた現状報告、今後の見通しについての説明会を開催しました。出席者は、県、町の担当者、町の文化財課、神宮宮司、行政区長、観光協会長、当協議会の各代表等16名でした。 報告・説明会において、2団体より「英彦山のトイレ計画の再考を願いたい」旨の意見が出されました。意見の内容は「休憩所隣にトイレがあるという不快さ、休憩所が狭くなり冬季防寒避難場所としての機能が半減される等の理由から、トイレ建設場所の再考を」というものでした。 この件の質疑応答は、下記のように活発に行われました。 (県)特に国指定の史跡文化遺産として登録の関係から、中岳山頂付近に物を建てる、土を動かす等は制限されており、休憩所以外の所では無理である。 (団体)25年度の建設に固執しなくてもよいのではないか。 (県)建設資金としての国の補助が今後については不透明である。 (県)登山者は今後多くなることも予測され、このままでは環境はさらに悪化する。この期は逃せない。 等々でした。 計画の再考を願い出た2団体が、質疑応答をどの程度納得、了承されたか、その真意を計ることはできません。 トイレ建設は26年3月完成に向け、この10月より着工される予定です。

「トイレ協議会通信 第11号」より